質問内容
could 用法 vs "was able to" 用法
“could not go” で
「行くことが出来なかった」
という過去の意味になると思うのですが、
「行くことができた」と言いたい時は “could go” と言うことができますか?
“be able to” をつかって “was able to go” を使わなければいけないなら、
それはどうしてですか?
could 用法 を教えて下さい。
回答・解説
◆ Could 用法 上のルール理解
英語の参考書などを見ると
” Could ” は “can” の過去形
として紹介されます。
文法上の分類分けではそうなっていますが、
単純に ” could ” が
「~できた」
という意味で
全ての文脈で使われるわけではありません。
いくつか条件があるんです。
そして、
「~できた」
という意味以外の用途で使われることも多いです。
“Could” の使用上のルールと
用途を紹介します。
1. 昔 備わってた能力に使う
“Could” は、
過去に自分に備わっていた能力
を表す場合に使います。
過去できてたけど、今はもうできない事
です。
そのため日本語のニュアンスは
「(昔は)~できたものだよ」
になります。
could の使用例文
・In my 20s, I could eat 30 plates of sushi.
(20代の頃は、お寿司30貫は食べれてたんだよね)
※昔自分に備わっていた能力
※今は30貫も食べれない事を暗示する
・In my collage years, I could run 100m in 11 seconds.
(大学時代、100mを11秒台で走れてました)
※昔自分に備わっていた能力
※今はもう11秒以内で走れない事を暗示する
・ Back in the days, we could find a lot of stray dogs on the streets.
(昔は、路上に野良犬をたくさん見かけたものです)
※厳密には野良犬が路上からいなくなった
ことが理由と考えられるが、
“could” を使って「見つけることができていた」
という意味で「自分に備わっていた能力」
としてこのような表現もできる。
・I couldn’t speak English 5 years ago.
(5年前は英語話せませんでした)
※ 昔自分に備わっていなかった能力
※今は英語が話せることを暗示する
◆ 単発の「できた」は be able to
過去に備わっていた能力に関係なく
単発の特定の出来事に関して、
「できた / できなかった」
という場合、
“was able to” | ”wasn’t able to”
を使用します。
was able to の使用例文
・I was able to eat 30 plates of sushi last night.
(昨晩、お寿司を30貫食べれました)
※「昨晩」の出来事に限っては「できた」
※事実として、その時「できた」だけ
※過去に備わっていた能力は関係ない
※常に30貫食べれたワケではない
※逆に明日も30貫食べるかもしれない(それは不明)
・ I was able to run 100m in 11 seconds in my last competition.
(最後の大会で、私は100mを11秒で走ることができました)
※「最後の大会」に限定して「できた」と言っている
※事実として、その時「できた」だけ
※常に11秒で走れてたかは不明
※今も11秒で走れるかもしれない(それは不明)
・ we were able to find a lot of stray dogs on the streets.
(路上で野良犬をたくさん見つけることができました)
※過去のとある時に限定して、「できた」
※事実として、その時「できた」だけ
※常に見つけれてたのかは不明
※明日見つけれるか、見つけれないかは不明
・I wasn’t able to speak English .
(英語が話せませんでした)
※過去のとある状況に限定して「話せなかった」
※その時、調子が悪くて話せなかっただけで、
普段は話せたかもしれない
※ 通例、
I wasn’t able to speak English well that time.
(その時、英語が上手く話せませんでした)
のように過去の状況を限定する副詞を
伴ったりする。
◆ could と was able to の比較
上記の例文を参考に、
could と “was able to” の用法 / ニュアンスを比較します。
could
I could eat 30 plates of sushi.
(お寿司30貫食べれてた)
※昔自分に備わっていた能力
I could run 100m in 11 seconds.
(100mを11秒台で走れてた)
※昔自分に備わっていた能力
We could find a lot of stray dogs on the streets.
(路上に野良犬をたくさん見かけてた)
※昔(習慣的に)できていたこと
I couldn’t speak English.
(英語は話せませんでした)
※ 昔自分に備わっていなかった能力
was able to
I was able to eat 30 plates of sushi. (寿司30貫食べれた)
※過去の特定の状況に限定
I was able to run 100m in 11 seconds.
(100mを11秒で走れた)
※過去の特定の状況に限定
we were able to find a lot of stray dogs on the streets.
(路上で野良犬をたくさん見つけれた)
※過去の特定の状況に限定
I wasn’t able to speak English .
(英語が話せれなかった)
※過去の特定の状況に限定
◆ Could その他の 用法
ここまでで説明した
“could” の用法以外にも、
“could” が使える状況、
“could” が意味できる内容があります。
その中には、
「過去」とは無縁な内容
もあるので、解説していきます。
1. わずかな可能性の示唆
“could” は
[条件がそろえば / 場合によっては]
~ということもあり得る、
~もないことはない、
もしかして~できるのではないだろうか
という意味でも使われます。
わずかな可能性の示唆
ができます。
その場合、
「過去」は関係ありません。
わずかな可能性を示唆する "could" の例文
・This could be harmful.
(これは害を及ぼす可能性も無きにしもあらずだ)
・You could become a professional soccer player.
(君はプロサッカー選手になれる可能性が 〔少し〕ある)
・She could come to our party later.
(彼女私達のパーティーに〔ひょっとしたら〕これるかもしれない)
・You could get hurt.
(ひょっとしたらケガするかもよ)
2. 軽めの提案 / 誘い
“could” は
「~できるんじゃない?」
「~したらいいんじゃない?」
という軽めの提案 / 誘いを表現できます。
この意味合いで “could” が使われる場合も、
「過去」は関係ありません。
軽めの提案 / 誘いの "could" の例文
・We could watch a movie together. 〔軽めの誘い〕
(一緒に映画見たら良いんじゃない?)
・You could change your job. 〔軽めの提案〕
(仕事変えたら良いんじゃない?)
・We could go shopping. 〔軽めの誘い〕
(買い物に行けるんじゃない?)
・They could take a train instead of a bus. 〔軽めの提案〕
(バスじゃなくて、電車利用したら良いんじゃない?)
※主語が “we”の場合に「誘い」になる傾向が強いです
3. 疑問文で丁寧な依頼 / 許可のリクエスト
“Could” が疑問文で
“Could you ~?”で使われた場合、
「(あなたに)~してもらえませんかね?」
という丁寧な依頼の意味になります。
“Could I / we ~?” で使われた場合、
「(私 / 私達)~しても宜しいでしょうか?」
という丁寧な許可のリクエストの意味になります。
丁寧な依頼 / 許可のリクエストの例文
・ Could you take out the garbage? 〔丁寧な依頼〕
(ゴミを外に捨ててもらっても良いですか?)
・Could we go home now. 〔許可のリクエスト〕
(私達、家に帰っても宜しいでしょうか?)
・Could you give this to John? 〔こ丁寧な依頼〕
(これをジョンさんに渡して頂けますでしょうか?)・
・Could I change the schedule for my appointment? 〔許可のリクエスト〕
(アポの日程を変えさせて頂いても宜しいでしょうか?)
◆ Could |まとめ
1. “could” は「昔備わっていた能力」を表せる
「(昔は)~できたものだ」というニュアンスになる
2.昔の能力に関係ない、特定の状況に限った「できた」には、
“was able to ~” を使う
3.“could” は過去に関係ない意味でもつ使える
I) – わずかな可能性の示唆
II) – 軽めの提案 / 誘い
III) – 丁寧な依頼 / 許可リクエスト(疑問文の時)
以上、回答・解説になります。
下記の記事では、
could の応用的な用法(could + 完了形)について解説しています。
【would have】助動詞 + 現在完了で表せる内容|まとめ
是非、参照ください。
英語学習、応援してます。